しょっさん

TITANE/チタンのしょっさんのネタバレレビュー・内容・結末

TITANE/チタン(2021年製作の映画)
4.2

このレビューはネタバレを含みます

狂気。さがす、でやべぇ映画はもう今年見られないと思ってたけど、さすが世界は広い。もっとヤベェ。

とにかく痛い。SAW見てても平気なんだけど、これはとにかく地味な、想像できそうな痛みが多くて見てるだけで痛い。

そして怖い。何か分からないんだけど、久しぶりに途中で投げ出したくなった。次に何が起きるのか分からず、痛い思いをしたくない恐怖から逃げ出したくなる。映画館でぎっしり詰まっていなかったら、家でサブスクで見ていたら、間違いなく途中でやめていた。混んでる映画館で良かった。

車との間に子どもができることもイカれてるし、何故殺人衝動か起きてるかも分からないのもやばいし、捕まらないためならどんな痛みにも、性別を超えたその先にも耐えられるサイコパスの度合いもやばい。

チタンで覆われたお腹も、オイルとなった血も、生まれた子どもが人間の形を成しているが、やっぱりチタンでできているのも、消防士の父がすべてを受け入れるのも、話のつじつまがかみ合っても、意味の分からないことが多すぎて情報過多で苦しい。

何が凄いかって、最後に子どもが祝福されただろう形で生まれたことに、良かったと安堵したこと。それくらい、そこまでがつらい。

痛みの形骸化がこの映画の一つの主張らしいけど、ものすごく伝わってツラかったので、もう勘弁してほしい。