つぐみ

TITANE/チタンのつぐみのレビュー・感想・評価

TITANE/チタン(2021年製作の映画)
4.1
久しぶりにお腹痛くなるくらいドキドキする、新鮮な体験ができる作品だった!!

私の大嫌いな言葉に「性癖」があるのだが(刺さるとか好み、というコンテクストで使うアレがまじで寒すぎる)もっとフェティッシュな話かと思ったら、もっと拗らせだし、もっと支離滅裂で破綻してたw
事故のせいで車に感じてしまうっていう本来の「性癖」がもっとフィーチャーされるのかと思ったら、全然納得のいく描写もなくその前段の取ってつけた感。その設定なくても話進みません??って首を傾げたが、想像を遥かに上回ってくれてよかった。
最初はもっとゴアな話かと思ったし、パリジェンヌといえばこれっしょ!なかんざし(10代の頃ノンノとかでパリスナップみてめちゃくちゃ憧れたやつ〜箸とかで真似した)がまさかの凶器なんて…ってドキワクしたけど、もっと業が深くて、「ジジイの妄執」二本立てで「クライマッチョ」と併映してほしい。

私が映画をレビューする上でめちゃくちゃ影響を受けたのは「シネマ坊主」で、松ちゃんのコメディアンであるがゆえの映画への目線に当時は心酔してたんだけど、最後に産まれた赤ん坊?クリーチャー?無機物?とか、ごっつええ感じの「河童」とか「産卵」(いわゆるシュールというやつ)を想起させる。一見スリラーだけど本気で笑わせたいのかそれとも天然なのか分からないあたりに当時の松本的センスを感じました、しかし映画監督としての松ちゃんのことは一切評価しませんが…

主演の女優さん、劇中半分くらい裸だし、結構露わなシーンも多いけど、全然エロティックさはない。これがパルムドールなんだからやっぱフランス人どうかしてる(し好き)。
ハリウッドリメイクするならお父さんはメル・ギブソンでお願いします。
つぐみ

つぐみ