矢吹

本気のしるし 劇場版の矢吹のレビュー・感想・評価

本気のしるし 劇場版(2020年製作の映画)
4.2
早稲田松竹の注意喚起好きです。
前半。うきよならやりかねない。が全部。
スタートダッシュでぶっ飛んで、ずっと爆走してた。こいつはとんでもない。
線香花火を投げ捨てる、打ち上げる。
酔っちゃう。家にあげちゃう。旦那おんのかい。
うきよにあたる光が最高に綺麗。やばすぎ。
音楽がえぐい。ここしかないところにここしかない音。多分、花火と名前のところ。音楽。
その手前かな?花火の、2人で話すところ。クラブから連れて帰ってきて。
あと、彼女が去って、再開する三角関係のところ。一番やばいの一郎?かずみち?の可能性も残しつつ。あとは生活音。水槽の水の音。セミの声。
彼らの周りというか、この場合は彼の。
スクリーンの表面で出来事は起こらない。
重心が奥にあって、中に常に一つの世界があって、前や後ろをまた沢山の世界が横切る。
2人きりで完結する関係性はない、繋がってしまったり、出会っただけで事故ったり。

ちょっと待っててのロングショットとか、
レストランのワンショット。笑顔と嘘と酒。
ビール勝手に頼んだりする彼女と、旦那も旦那で勝手に冷蔵庫開けるの好きでした。
ハゲのミスリードもすげえっす。あれ水道男のせい。
おもちゃの交換、ザリガニの餌、シャボン玉破れてます、タイトルの夜道。ナイトクルージング。
ホテルのかたコツ。からのお腹すいた。SEXしたら終わり。飲みにいくの、めんどくせえな。の縦の距離感。ついていくなよばか。
どうしようもない女なんです。
話なんてどうでも良く、画面だけでも面白いのに、さらに彼女が最高すぎる。だから全部すげえ。
ただ、後半から、彼女が客体から主体に変わって個人的な楽しみは一つひと段落したけれど、とにかく、阿部順子さん、最高でしたわね。
すきのあるひと、それをつく悪いやつ。

たくさんのキスシーンも全てが違う味わいで。同じ横並びの構図なのに。
前半と後半で違う映画みたいな撮り方だったりしたんすけど、多分逆転の立場で同じ内容を、あれしてんのかな。
カメラの移動とか、タクシーの中とか、鏡とミラーの使い方。地獄に落ちますかね。
影、怖!本気の人間の動きは面白え。
水鉄砲、ダッシュ、キャンドル、バケツ、排水溝上から写したオブジェクト。
健康食品のセールスマン。探す側と探される側。彼女の変化、断り。蹴り。私がいないとダメな人。なのか、運命の人なのか。
死にかけたのは4回目。
車のセールスマン、おもちゃのセールスマン、
女だから飛ばされる。
ヤクザ、私は生き死にが大好き。

あの人を筆頭にすげえいい映画になっちゃって、よかった。
地獄に落ちるところを見たいとか。
画面の色も全然変わる前後半において、
死ぬか君と生きるか。
線路。警笛がなっている。
君は僕がいなくても大丈夫。
愛してるって言ってくれない。
愛してる。
本気のしるしで本気を探してた。
これじゃ昔と変わらない。そんなことはない。
愛してるって言ってやれないやつに、
愛してるって言ってやる。

曖昧と無難を繰り返したきた罰。
すごい言葉だな
矢吹

矢吹