まあちん

青春の殺人者のまあちんのレビュー・感想・評価

青春の殺人者(1976年製作の映画)
2.0
2020年 44本目

ギラギラして若造の水谷豊。
度を越した溺愛、半ば狂っている母親を演じる市原悦子。
その演技の凄まじさ。
原田美枝子の初々しさ。
ゴダイゴの音楽。
あの時代の濃さや鬱屈感。
感じ入る部分はあるのですが、
それが面白さに繋がってはいかなかったです。

合わなかったんだろう。

後から解説みたいなモノを読むと。
「厳格な両親に溺愛されながらも~」
とあるのですが。

母親の愛情は行き過ぎているのは十分分かるのですが、
父親がケイ子と別れろという理由は言葉の比喩はナニですが、
整合性があると思うんです。
これが『葛城事件』の三浦友和演じる父親のように
理不尽のカタマりだったら殺す理由も分かる。
父親との回想シーンも厳格さや負の蓄積のイメージはないしで。

殺す理由がないのに、殺してしまった事がこの作品の
重要な部分だとしたら、そこを飲み込めない自分には、
やっぱり合わないという事になるのでしょう。
まあちん

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