吉田コウヘイ

青春の殺人者の吉田コウヘイのレビュー・感想・評価

青春の殺人者(1976年製作の映画)
3.5
あまりにあっけらかんと即物的にさらされる当時17歳の原田美枝子のバスト。トラックがはねた水溜まりに濡れる痩せっぽっちの水谷豊。

アンチ・ヒーローの物語、楽園を追われたアダムとイヴ、ファイヴ・イージー・ピーセス。

リッチとは言えない映像において、ジャクソン・ブラウンを思わせるゴダイゴのオリジナル楽曲の貢献は大きい。特に祭りの街を上半身裸とデニムパンツで歩く水谷豊と、下降クリシェのロッカ・バラッドは不思議と絶妙なハーモニーを奏でる。

水谷豊のジェームス・ディーン、原田美枝子のアリ・マッグローはもちろん、市原悦子のイオカステーぶりと短いながら強烈な桃井かおりの存在感が素晴らしい。