おススメ度☆☆
マッツ好きならどうぞ。
ただし、明るいコメディではなく、暗いドラマです。
<以下ネタバレあり>
明るいコメディタッチの作品を勝手に想像してたんだけど、ザ・北欧って感じの陰湿さで、勝手にガッカリした。
まず、主人公に感情移入できないのよ。
抱える問題や悩ましい葛藤は普遍的なのだが、その描き方に興味が湧かなかった。
妻とのすれ違いや、職場での孤立感は見れば分かるのだが、ドラマに前のめりになるほどの魅力を感じられなかった。つまり、独自性が乏しく、掴みとしては弱い。
そしてアルコールの力を借りる展開が無理矢理だなと。
いい年した大人が論文を理由にそんなことするか?
終始アルコールを口にして、周りがそれに気づかないのも無理がある。映画は匂いまでは描写できないから誤魔化せると思っているのだろうが、流石にバレるだろ。
アルコールが入ってからも別に面白い展開はない。
ある程度順風満帆に行くが、それまでの葛藤の弱さがカタルシスを感じさせないし、ツイストの効いた驚きある展開もない。ただ、アルコールを飲めば上手く行くという記号が羅列されてるだけで、物語の都合上そうなってるだけにしか感じられなかった。
アルコール依存症になるのは意外性が無いし、友人が死ぬのは随分強引な話だなと。
妻が最終的に主人公の元に帰ってくるのも、主人公が何か特別努力した訳でもないので、「ふーん」ぐらいにしか思えなかった。
そもそも、メールが来た時点で妻の元に走らなけりゃドラマとしては帰結せんのでは?
メール来ても友達と酒飲んで愉快に遊んでたら、それは妻が求めてない伴侶の像そのものなのでは?と思った。
つまり、最後はアルコールと友人と密過ぎる関係を絶って妻を抱きしめてジ・エンドじゃないと、話の流れ的におかしいのでは?と思ったのだが、北欧の人の価値観が分からないのでなんとも言えないが、自分としては全然美しくないラストだと思った。
まぁ、マッツのダンスはそれなりに見栄え良かったけど、どうせなら妻と踊って、その後の二人の関係でも暗示して欲しかったよ。
でも、寂しかったからとかいうクソみたいな理由で浮気する嫁はクソオブクソだろって感じだし、何逆ギレしてんねんって思ったんですけど、どうなんですかね?
既婚者で子供までいて、メンヘラ拗らせるとか中々パンチが効いてて、デンマークの女はヤベぇなと思った(偏見)。