けーはち

THE LAW 刑事の掟のけーはちのレビュー・感想・評価

THE LAW 刑事の掟(2019年製作の映画)
3.1
凶悪事件の目撃者の女性が悪徳刑事に追われ、搬送先の病院内で逃亡劇──徹頭徹尾シンプルかつ低予算&短納期をひしひしと感じるアクション・スリラー。ブルース・ウィリスの名前が前に出るが半分名義貸し。こういう映画を量産する監督らしい。本作では、『ダイ・ハード』を思わせるアクションを腕だけでこなす女性が主人公(序盤で脚を撃たれ終始跛行)。AED・手術器具・消火設備等を駆使し病院内で追い縋る刺客を足止め牽制しつつブルースを待って時間稼ぎ……と思いきや大体1人で対処しちゃう。敵の正体を知るまでの心理戦も巧み(アメリカ一般人女性、サイレンサー付き→警官の銃じゃないって咄嗟に判断できるの?)。別の理由で入院中の妹が人質に取られ、それも主人公の覚悟を決めた格好いいオチに繋げるなど、規模の矮小さを逆手に(?)上手くスリラー感を維持する。正直言って総合評価はBの中のBだが、間に合わせで1品、割と食えるもんサクッと作りました(深みや高級感や栄養は期待するな)という割り切り、職人芸が心地良い。