ジェイD

夏への扉 ―キミのいる未来へ―のジェイDのレビュー・感想・評価

3.6
爽やかで観やすい!古典SFを原作とした気持ちいい伏線回収と邦画らしい瑞々しさのある演技がナイスですねぇ〜。

猫のピートが相棒という若き天才発明家の高倉宗一郎は、仲間と恋人の裏切りによりコールドスリープにかけられ30年後の未来で目覚めてしまう。未来のアンドロイドPETEと調べていくと、自分と義妹の璃子に関するある真実にたどり着く…。

数々のSF映画に影響を与えたと称される伝説の小説の映画化。なぜ今?とは思うが、ここ最近は某逆行映画のような複雑極まりないSFがいっぱいあったので、かえってこれくらいシンプルなのが観れて好感もあって楽しめました。
映画鑑賞後に原作小説を読んだのですが、そんなに大きなアレンジを加えておらずかなり堅実な実写化だったな〜と思いました。

所々に原作小説が影響を与えたタイムリープ映画を逆にオマージュするシーンがあったのも良かったです。主人公宗ちゃんのオレンジのベストはもはやマー○ィだし、タイムマシンによるジャンプはター○ネー○ーの様な演出が施されてました笑

役者の皆さんの演技も素晴らしかったです。ヒロインの清原伽耶さんの透明感や繊細な演技が様になってきた山﨑賢人さん、そんな彼をいろんな時代で支える中年バイプレイヤーの皆さんの安心感が凄い!あと夏菜さんが悪女すぎる…。
特に良かったのは猫のピートとロボのPETEです。ピートは、「あなたなんでそんな表情ができるのぉ?」と見てるこちらの表情が緩んじゃうような芸達者ぶりで猫愛を加速させます。そら未来連れて行きたくなります。そして映画オリジナルキャラの藤木直人さん演じるPETEはコメディリリーフとして最強でした笑 本音は漏れるわ急に呼び捨てになるわナンパするわでだいぶ飛んでる。でももっと見たい笑

特に真新しい要素があったわけでは無いですが、それゆえに明るい気持ちで観ることができました。
ジェイD

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