fujisan

アウトポストのfujisanのレビュー・感想・評価

アウトポスト(2020年製作の映画)
3.8
「なんでこんな谷に基地を作ったんだ!普通は山の上に作るだろう!」新しく基地へ配属された兵士が叫ぶ。「今さらそんなこと言ったってしょうがねぇんだよ」と古参の兵士が答えたかと思うと、いきなり山の上からの銃撃。冒頭5分からいきなり戦闘開始です。

この映画は2009年10月にアフガニスタンで戦われたキーティング前哨基地の戦い(カムデシュの戦い)を元にした実話ベースの作品。アウトポスト(前哨基地)を守り抜く米兵とタリバンの戦いが描かれています。

基地は山の上から丸見えのため、基本的に、戦いはタリバンのペースです。米兵たちは基地の外に出ることもままならず、自分たちの糞尿にガソリンを撒いて燃やして処理する始末。

襲撃されては撃退し、また数日後に襲撃され、の繰り返しで、精神を削りながらの毎日。ようやく米本部から前哨基地の見直しが動き出したタイミングで、基地は総攻撃を受けます。仲間に死者が出ながらも助け合い、結束し、死力を尽くして戦う兵士たち。。



印象的なのは、主演のスコット・イーストウッド(クリント・イーストウッドの息子)、それから、ケイレブ・ランドリー・ジョーンズ。

オーランド・ブルームも印象的な役柄で登場していますが、意外に出演シーンは短かったです。

好き嫌いは分かれそうですが、手持ちのローアングル映像は、まるで自分もそこにいるかのような臨場感がありました。

映画の最後に、モデルとなった本人達が当時のTVでインタビューに答えているシーンが有るのですが、今ならテレビで流せないPTSDレベルの映像で、いかに過酷だったかが伝わりました。

あっという間の123分。おすすめです。
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