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プロジェクト・パワーのRのネタバレレビュー・内容・結末

プロジェクト・パワー(2020年製作の映画)
3.7

このレビューはネタバレを含みます

自宅で友人1人と。

2020年、アメリカの作品。

監督は「キャットフィッシュ」のヘンリー・ジューストとアリエル・シュルマン。

あらすじ

摂取した者は5分間だけ超人的な力を手にすることができる薬「パワー」。謎の組織によって製造されたその薬は瞬く間に町に広がり、その能力を使った犯罪も多発する世界で謎の組織から娘を救い出すために「パワー」の供給源を追う元兵士のアート(ジェイミー・フォックス「黒い司法 0%からの奇跡」)、「パワー」による地元犯罪を一掃すべく行動する警官のフランク(ジョセフ・ゴードン=レヴィット「シカゴ7裁判」)、そして売人の少女ロビン(ドミニク・フィッシュバック「ヘイト・ユー・ギブ」)が組織崩壊のために立ち上がる。

「プロジェクト・パワー」という小学生が考えたようなタイトルで初めは失笑気味だった本作だが、蓋を開けてみると俺が大好きな超能力ものだったのでいつもの映画好きの友人と遊んだ時に是非!ということで鑑賞。

うん、結構面白かったです。

Netflix独占配信の作品だから、割と短絡的(失礼!)な能力ものかなぁと思いきや、主人公の一人であるロビンの背景をはじめキャラクターがストリート色が強かったり、能力覚醒のシーン一つ一つが能力によって違かったり、全体的に絵面がスタイリッシュだったりと結構オリジナリティに溢れている作り。

特に中盤での能力者の女性が能力を抑制できる部屋で凍る能力を覚醒するんだけど、それが暴走していく中、外では銃撃戦が繰り広げられるシーンでのカメラワークの臨場感なんか、まさに映画館で観れる映画並みで迫力満点!!

そんな中でキモはやっぱり「パワー」による能力覚醒シーン。

5分間だけ超人的な力を得ることができるというインスタント悪魔の実みたいな代物なんだけど、面白いのは飲んでみるまでどんな能力かわからないところ。

パワー自体の能力によって飲んだ人間の適正に応じて能力が開花するらしいんだけど、適正がない人間が飲むと爆発してしまうハズレ判定もある。

まぁ、今作におけるキャラクターたちはほとんどその適正があるわけで、防弾能力があったり、身体が燃えたり、カメレオンみたいに保護色で自分を擬態化させたり、身体が超巨大化したり、骨を出して武器化したり治癒能力があったりと多種多様でどっかの漫画で見たような能力の夢の実写化が再現されていて、次どんな能力が発露するのか興味が尽きない。

個人的に1番笑ったのは、主人公であるジェイミー・フォックス演じるアートの能力。どうやら、過去に自らの能力でとんでもない事態を引き起こしたっていうハードルを設けつつ、だからもう二度とパワーを口にはしないと能力を封印して組織と戦うアート。しかし、遂にラストのラストで能力解放するんだけど、もうチート過ぎて笑ったわ!!出し切った後死にかけてるしで、これはなんだったら5分も持たないくらい強すぎ笑!!

そんな感じで能力のバリエーションも豊富で飽きはこないんだけど、お話部分は割と普通というか、観る側はやっぱ能力バトルを求めちゃってるから会話劇が始まるとトーンダウンしちゃうのはしょうがないのかな。

ただ、能力者ばかりの登場キャラクターにおいて、唯一能力を持たない(薬を飲まない)売人少女のロビンが実は「ラップ」の才能(パワー)がある=人間誰しも特別な能力を持っている!という作り手のメッセージで落とし込むのは対比として上手いのかも。

エンドロールもただのエンドロールでなく適度にスタイリッシュでNetflixならではのイマドキの能力ものを作ろうとする作り手の頑張りが最後まで垣間見える作品だった。

もしあるなら、続編も見て観たいかもしれない。

観終わった後、自分だったらどんな能力があるかなぁなんて考えるのも面白いかも。
まぁ、適正なくて爆発しちゃうのがオチでしょうが、殺傷能力があるオナラを出せるとかだったらヤダな…笑
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