Hagieen

インファナル・アフェアII 無間序曲のHagieenのレビュー・感想・評価

4.0
アンドリュー・ラウ、アラン・マック監督、アンディ・ラウ、トニー・レオン主演。

黒社会の家系に生まれ、そこから脱するべく警察学校に入学したヤン。しかし家系が災いし退学となる。唯一警察に残る手段は黒社会への潜入捜査であった。
一方、黒社会のボスから警察に潜入を命じられたラウ。
其々の組織から潜入に送り込まれた二人の若き時代を描く。

2000年代、やたらと中華系ニュースサイトで話題になっていた無間道。日本公開時に真っ先に観に行ったが、香港映画の印象を覆す緻密な完成度に驚いた。
それまでの香港映画は脚本が流出するとパクられる事も多く、そういった事情から現場での変更など臨機応変に作られる事が多かった。
本作の練り込まれた脚本は、以降の香港映画のストーリーテリングを大きく変えた事は間違いない。
そういう意味では本シリーズは歴史的作品だと思う。
タイトルこそ無間道Ⅱだが、時系列的にはⅡ→Ⅰ→Ⅲとなるので、今回は時系列に沿って視聴。

若きヤンとラウを演じるのは当時若手で台頭していたショーン・ユーとエディソン・チャン。
トニー・レオン同様にナイーブな中に静かに秘めた想いを感じさせるショーン。
アンディ・ラウ同様にスマートなクールさと裏に秘めた野心を感じさせるエディソン。
一作目のヒットをもって三部作が決定し、スケジュールの都合もあり若手を起用した形だがうまく応えているし、彼らの知名度を一気に上げた。

脇を固めるのもこれまたすごい。
フランシス・ンにフー・ジュンなど自分の好きな役者が2作目から参戦。カリーナ・ラウも重要な役どころ。
引き続きアンソニー・ウォンにエリック・ツァンと豪華布陣。どんなシーンも役者だけでももってしまう上に最高の脚本と演出。
もうあの人やあの人も出ればジョニー・トー作品じゃないかと思ってしまうが、三作目も豪華になっていく。
久々観たけど、やはり面白い。
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