このレビューはネタバレを含みます
ノマドのススメ
かと思いきやそんな話ではなかった。
決してノマドになりたくてなったわけじゃない主人公。でも、はたからみれば自由とロマン、なんなら怠惰の象徴でもあるノマド。「そんなもんじゃないのよ、ノマドは」という夢のない現実を、リアルでありながらも心温まるストーリータッチで教えてくれる。
映画の醍醐味ですよね。
派手な面白さや分かりやすい感動とかはないけど、“非日常”を存分に味わえる。普通の生活では味わい得ない世界を知れる。ノマドのおばちゃんの生活を覗き見しているかのような圧倒的リアリティ。
ノマドは思い出と共に生きる。
ノマドはさよならを言わない。またいつか、どこかで会えるから。
主人公のおばちゃん、やっぱりスリー・ビルボードのあの人よね。演技力がえげつない。これまた賞取ってもおかしくない。いや取りそう。
てかこのおばちゃんが映画化権をゲットして、監督を自分で選定したんか。色々すごいな。
あと、デヴィッド・ストラザーンが激渋イケオジ。
好みかどうかはさておき、アカデミー賞の作品賞最有力候補に挙がっているのは分かる気がする。