yukihiro084

ザ・フラッシュのyukihiro084のレビュー・感想・評価

ザ・フラッシュ(2023年製作の映画)
4.0
2008年に父が逝った。もう15年。
父がどんな声をしていたか思い出せない。
顔も、最近はぼんやりとした印象になって
きている。元々一緒にいた時間も思い出も
写真も少ない父親だったので、記憶は
どんどん不確かになってくる。
人は2度死ぬと言う。残酷な言葉だ。
今作を最後まで観て、

思い出した。

観てきましたー。エズラ・ミラー
好きな俳優なので楽しみにしてました。

オープニングの歴代ロゴの演出とか、
タイトルが出てくるあたりの演出とか、
フラッシュぽくて良かったです。

思った以上に個人的なお話でした。
思った以上に狭い世界のお話でした。
その割には思った以上に(いろいろやって
いる作品だなぁ)と思った。いっそ、
(アバウト・タイムズ)みたいに
家族のことを徹底して良かったかなと
思ったりもした。実際やっていることは
(ノー・ウェイ・ホーム)のピーター・
パーカーだし、(マルチバース)さえ
理解し切っていないので、そこに(時間
改変)まで出てくると、もう複雑よね。

そして今回、いろんなサプライズがあった。
ファンサービスと言うのかね、うーん、
観客のことを意識し過ぎのような気がする。
ちょっとノイズ(余計)だったかなぁと。
例のラストも含めた終盤近くのアレや
コレも、BTTFネタも僕は特には響かな
かったです。個人的には、観客のこと
なんて気にしなくたっていい。
やれ喜んでくれるかなぁ、とか、
やれ笑ってくれるかなぁ、とか、
そう言うのばかり見えてしまって。

で、一番気になったのは、
メインのストーリーがないってこと。
ファンサービスなのか、続く状況説明や
新キャラの説明など、ずっと外側を歩いてて、
(寄り道)が多くて、世界の危機や人類の
ピンチもどこか他所の世界の話のようで(まっ、
実際にその通りなんだけど)核となる太い
ストーリーがなかったよね。

フラッシュの単独作品として見たかった
んだよなぁ。なんかいろいろ、本当に
いろいろ盛ってたなぁ。(アントマン
クアントマニア)を観た時と近いかなぁ。

バリー・アレンが狂気じみた執着の果て
に見つけた希望や失望や悲しみや諦めや
手にした幸福や、彼の心の移ろいや成長
を見ていたかった。だって、

時空を簡単に越えられるヒーローなのに、
彼の心の中の時計は、ずっと止まったまま
なんだよ。あれだけいろんな能力が
あるのに、彼が欲しかったのは能力なんか
じゃないのに。そこが切なくて、
もどかしくて、苦しいはずなのに。

彼の決断や、(彼)の決断が
さらに胸に迫るものになったんじゃ
ないかなって思うんだよね。
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