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続·ボラット 栄光ナル国家だったカザフスタンのためのアメリカ貢ぎ物計画のxoのレビュー・感想・評価

1.7
前作にあったエクストリームな表現がないのは仕方ないにせよ、その分、強い党派性とイデオロギッシュな風刺が前景化。

ポリコレや公序良俗に反さない(人に迷惑をかけたり困らせたりしない)ことを踏まえた表現をしないといけないのはわかる。
ただこき下ろす対象は、社会的にもはや"笑いの対象にしてもok"な合意がとれているような人たち。政治的な権力者、白人至上主義者、セクハラ男、人工妊娠中絶反対者、陰謀論者ら。

結果、ストレートなアメリカンジョークに収まっている。
民主党支持のリベラルによる"同志"に向けた発信でしかない。
最後のテロップは決定的。
前作のように、何でもかんでもを笑いのネタにする余裕が無くなっているとも言えるけど。

もうひとつの問題は、ドッキリカメラ時のフィクションっぽさ。演者がキャラクターを戯画化しすぎていて、最初から明らかに不審者。もっと自然にやってくれないと、違和感が前景化して楽しめない。。
明らかにネタ感満載なやり取りの数々。散髪屋のとことか。

まぁもはや、PrankビデオがYotuubeやらTik Tokやらいたる所にある以上、出演交渉〜撮影までカットを割らずにでもやらないと、ほんとに純粋には楽しめないのかも。。

ボラットにしてもその娘にしても、ふつうに台本に基づいた演技っぽい演技をしていて、ハプニング性や生々しさは薄いし、全体的に自意識や目的意識にコントロールされた、つまらない映像になっていると思う。
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