たつかわ

皮膚を売った男のたつかわのレビュー・感想・評価

皮膚を売った男(2020年製作の映画)
4.1

帰る男

最近10年の移民映画は母国から脱出し、移民先の国に入って生活をするという流れがある。本作はその先を行っており、うまいとは言えないが、移民が母国に戻ってもらって、生活をする。結局は移民問題は現状では難しいが本作のような形が現実的な解決策だと思う。ここまで描いているのは、本作が最初だとは思わないが、有名な作品だと最初だと思う。

そして難民だと難しいビザの取得も、背中に施せば芸術だと認められる皮肉。シリア難民が置かれる厳しい現状を描き、問題提起すると同時に。
後半に金持ちたちの目の前にする光景はまるでアメリカの奴隷市場のようで、男性よりも腹の据わった女性監督だと思った。しかも、展示しているのがベルギーの美術館で、最初の客は黒人一行様ってホント皮肉。

おススメです。
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