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セブンのptitsaのレビュー・感想・評価

セブン(1995年製作の映画)
4.5
最近生活環境が変わって全然映画が観られなかったのですが,久々に映画を観たな〜という爽快感を味わうことができました.

全般的に黒々とした画が印象に残ります.Wikipediaで確認したところ,銀残しという手法を用いているようですね.土砂降りの雨と荒廃した街の描写が,映画全体の雰囲気を引き立たせます.
最後のシーンも陽の光を浴びながらも,登場人物たちの顔には常に陰が落ち,表情を読み取りづらくさせ印象を強めます.どこまでも冷静なモーガン・フリーマン,ラストシーンの狂乱の演技が素晴らしいブラッド・ピット,冷静沈着なサイコパスを見事に演じ切ったケヴィン・スペイシーらを筆頭に,配役も冴え渡っています.

映画のテーマ自体は,90年代によくみたタイプの一昔前のシニシズムのように感じますが,台詞回し,演技.音響,配色,カットなどは,今でも十分に通用する格好良い映画でした.
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