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グッバイ、レーニン!のptitsaのレビュー・感想・評価

グッバイ、レーニン!(2003年製作の映画)
4.5
東ドイツの崩壊によって,劇的に変化した状況の中で,人々はどのように生きたのかというのは,興味深いテーマです.コミカルに描写されていますが,今まで手に入らなかったものが簡単に手に入るようになる,今まで正しいとされてきたことが途端に疎ましく感じられる,など,社会文化的な部分が非常に面白かったです.

テーマが重い中でコミカルに描写することで,ストレスなく入り込めるのではないかと思います.東ドイツが崩壊したことで,西ドイツの人々との間で軋轢が生じる部分もあったのではないかと思いましたが,その部分は描写されていません.
レーニン像が母親の眼前で運ばれていくシーンの壮大な馬鹿馬鹿しさがよかったです.あとは,『時計仕掛けのオレンジ』のオマージュシーンも気に入りました.
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