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ラーゲリより愛を込めてのptitsaのネタバレレビュー・内容・結末

ラーゲリより愛を込めて(2022年製作の映画)
4.3

このレビューはネタバレを含みます

帰省した際に父親に勧められて観ました.
シベリア抑留は前に詳しく調べてみたことがあるのですが,非常に忠実に描かれていたように思います.日本人捕虜の共産主義化政策や軍の規律を保存することで秩序を維持するなどの部分も,歴史的に興味深かったです.

少し演出過剰なような気はしましたが,テーマ自体の救いようのなさゆえに,鼻につく感じもなく好印象でした.
クライマックスの4通の遺書の部分は,それぞれに味が出ていてよかったですが,松坂桃李の泣きの演技に特に引き込まれました.自分自身が母に対して残した未練がフラッシュバックして嗚咽が止まらなくなり,懸命に覚えた遺書を読み通すことすらままならずに崩れ落ちる部分は,こちらもマスクの中で溺れるような感覚を味わいました.
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