ワイルダーの「深夜の告白」と並び、フィルム・ノワールの礎を築いた作品であり(個人的には「深夜の告白」に軍配をあげるが)、オットー・プレミンジャー監督の出世作となったのが本作。
大ヒットした主題曲がまず良い。
ショットガンで顔を撃ち抜かれたローラの死体が見つかる。容疑者は、彼女の叔母、婚約者、彼女を見出だしたコラムニストの三人だった。
タイトルロールのジーン・ティアニーの美しさに目を引くが、容疑者のジュディス・アンダーソン、ヴィンセント・プライス、クリフトン・ウェッブが一癖ありすぎる面子ばかり。
比較的なまともな刑事ダナ・アンドリュースだって変なキャラで、ローラの肖像画の美しさにみとれてしまったり、捜査中に玩具のゲームに興じたりと、チミ仕事する気あんのかね?と思ってしまう。
ただ一番怪しいのは、ローラの家政婦なのだが…。