キャラクターのSWDのネタバレレビュー・内容・結末

驚きや裏切りは無かった！けど予想は遥かに超えてきた！いわゆる信頼できない語り手サスペンスとして非常に優秀だし、これを完全オリジナル脚本の邦画で、潤沢な予算を使ってやってくれることに幸せを感じた。

「◯◯っぽい」を言い出したらキリがないほど過去のジャンルモノへのリスペクトがなされていて、それはオリジナリティとは何か？という創作論を問う今作のテーマとも通ずる。
過去の名作を目指して全然そのレベルに達していない作品も多い中、これはちゃんと高いレベルで成立させてる！

以下印象的な場面羅列

・直接的な惨殺シーンを見せない序盤は前振りでしかなかったことを分からせる重要キャラの殺人描写。
・山城と両角は鏡写りの存在であることを示すラスト。
・冒頭の夜の豪邸描写。1枚ドアを挟んだら中で何が行われてるか分からない他人の家は怖い(クリーピー)
・早々に犯人逮捕からの、真犯人いるのでは？の流れ(cure、殺人の追憶)
・後半の両角のサイコパス描写。流石に紋切り型すぎる気もしたが、キャラクター描写が苦手な山城に影響されたと考えると納得がいく。というか両角は最初の犯行からして模倣だったわけで、むしろサイコパスを演じてる側のキャラクター。
・刑事役として脇を固めた小栗旬、嫌味な編集長役の中尾明慶などこれまでのキャリアを逆手に取ったキャスティング。