SHIMABOO

キャラクターのSHIMABOOのレビュー・感想・評価

キャラクター(2021年製作の映画)
3.0
 ドラマの部分は面白いが、脚本家の想像力がちと足りん。あんな青っ白いヒョロ男(>fukase君)が、四人家族の内一人たりとも逃がすことなく、あれ程キレイに殺人を完遂するのは相当難しいぞ。しかも凶器は刃物とロープだけ!(原始人か?)菅田将暉の漫画の悪役ではなく、この映画の殺人犯こそが「キャラクター」としてのリアリティが最も欠如している。

 クライマックスでfukaseが逆上していたが、「そーだそーだ!」と俺も共感してしまった。一体どのような手口で被害者に接近し、脅し、そして殺人に至ったのか?何度も言うが、共犯者がいるにせよ(頼りなさそうな奴だが)人間を四人殺すのはかなり大変なんである。日本だとなおさらで、銃は基本的に使えないし、そうとう手際のよい方法が絶対必要だ。演出上の戦略もあるだろうから、シーンを直接見せろとは言わないけど(見たいけどね)少なくともその手口を客に”知らせておく”ことはサスペンス映画の必須条件だと思うぞ。

 そこで思いついたのだけど、九條村で使われていた鳥撃ち用の散弾銃が凶器に使われていた、というのはどうかね?これなら、散弾だから複数人でも相手に出来る(多分)。もちろん鳥撃ち用なので人間を致命傷に至らしめることは出来ないが、目を潰すなどして行動不能にすることは可能。九條村は廃村なので銃から足がつくことは無いし、犯行現場は「大音量の音楽でうるさい家」「人里離れた山奥×2」と、銃声の問題もクリアしている。どっスか?>フジテレビの脚本家の皆さん。
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