このレビューはネタバレを含みます
全体的に緊張と緩和のバランスが良く、感情の機微やボクシングシーンの迫力も上手く表現されていて、素晴らしかった。
痛い目に遭うかもしれない、負けるかもしれない、一生残る傷を負うかもしれない、それでも、いや、だからこそリングに上がり続ける。それは勝ち負けを越えた何かが、闘いの中にこそ在るからだろうな。ただ勝てばいいなんて動物の喧嘩と同じだ。
負けてから人生が始まる。おそらく意識されていただろうが、爽やかなラストシーンからは「キッズリターン」にも通ずる「再生」を感じた。