しんご

Mr.ノーバディのしんごのレビュー・感想・評価

Mr.ノーバディ(2021年製作の映画)
3.7
昼行灯なお父さんが実はかつて「3文字の政府機関」で働く「会計士」(殺人も厭わないめちゃくちゃ恐れられる人)で、ふとしたきっかけでロシアン・マフィアに命を狙われることになったが、逆にそいつらを殲滅するというめちゃくちゃシンプルな話。

基本設定だけ聞くと「必殺仕事人」みたいだけど中村主水と違って、本作のハッチは「何でもない人」(=Nobody)になろうとしたけど、自分の中にある凶暴さを押さえられないかなり危ないおじさんで、そのおじさんのタガが加速度を増してどこまでも外れまくるのが痛快で面白い。仕事で鬱屈したサラリーマンはあのバスのシーンからどんどんカタルシスが止まらないのではないだろうか。

ハッチの親父役でまさかのクリストファー・ロイドが出てるのにびっくりだったし、この親父がハッチに負けず劣らずな強烈なキャラなのには笑った。
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