朝イチで観たわ。わたくしCMの仕事してたので肌感覚的に95年の時点で全カットあの造り込み（昭和時代のセット）お金やばそう……と思ったけど、劇場に貼ってある記事見たら、まさに、でしたわ。
何年かぶりに二回目を観たけど、胸がいっぱいになったわ。
俳優という人間のドキュメンタリーなのがいいのよ。みんなでしゃべってるシーンや相撲とってるとこね。長回しで自然なとこ切りとってんのよね。）絵コンテ以前見たことあるけど）CM的にバチッとした画も多いからそれとの組み合わせも絶妙よね。
ちなみにわたくしが大学生の時バイトしてた新宿ゴールデン街の店は市川準監督けっこう来てたらしいわ。でも出会わなかったわ。（聞いたところによると、相当な女たらしだったとか）
トキワ荘ミュージアムで実際の間取りや空間を体験し、テラさんについてもまあまあ頭に入ってるから、より感無量だわ。（まんが道はまだ読んでないわ）
今有名になって活躍してる小劇場系の人たち（阿部サダヲとか古田新太とか生瀬勝久とか）がまじで何者にもなる前感を醸し出してるの。ドキュメンタリーなの。
もっくんもメジャー感出しすぎずに退いた演技でいい感じだわ。たまにイケメンすぎるけどもね。
弱さを見せられない弱さと、後輩たちに見せるやさしさのバランスが、いいのよね。すごく人間らしくて。
悔しいとか絶対あるだろうけど、確かに、面と向かっては言わないだろうから、リアルだよな〜
でもこの時代は若者税金払わなくてよかったんだよねとか思うのはちょっと病んでるのかしら。
あの暮らしで税金あったら無理そう。
手塚は住むというより作業用のセカンドハウス（アトリエ）的な扱いだったのよね。そりゃそうだよな、関西に医者の実家があるお金持ちだものね。一年くらいしかいなかったのよね。でも、手塚がいたから、意味が、、みんな集まってきたのよね。
夢とか好きなこととかに向かう（信じる）って本当に尊いわ。なにか、心が洗われる感じだわ。変化や妥協（折り合いをつけなきゃいけないこと）も含めて、なんか、心にくるわ。素敵な映画だったわ。
Fの母を演じた桃井かおりはあくまでも桃井かおりなのよね。
「みんな似たようなの（ベレー帽）ばかりがぶってるわね。それかぶらなきゃいけないの？」これウケたけど、アドリブな気がするわね。雑談の音声を拾ったとかかも？
（まあFサダヲを応援する姿勢にじんとしたけど）
水野英子先生が入ってきた時の男子たちの戸惑いがいい感じだったわ。
とはいえそういうのはかなり淡い感じでね、ほぼ恋愛要素が入ってこないのが今作の好きなところのひとつなんだけど、今の時代だったら、紅一点とか入ってきたらもっと集団が乱れそう、とか思ってしまったわ。
（新しく再現したトキワ荘ミュージアムのことを思い出し）
ってかこのセットを残せばよかったのでは？とか思ったけど、あくまでもセットか。。
どのひともいいけど、大森嘉之の赤塚がかなりイイなあ。しょんぼり、きりっ横顔、雨に打たれて、連載された自分の漫画のにおいをかぐ、、
フラフラしてる古田新太の森安もよかった。
ベレー帽は手塚の真似なの？トキワ荘出た後もみんなかぶってたの？
→元々は昭和ヒトケタ代の漫画家グループが愛好し、手塚治虫の前は横山隆一が、そして手塚以後は手塚フォロワーがかぶったみたい（藤子不二雄など）です。
ベレー帽外した手塚のイメージ皆無だよね。
外したら街で誰も気づかないから変装になったらしい。
寺田ヒロオのwiki読むとウッてなっちゃうけどこの映画の読後感と真実はセットで味わうものであるように思える。。
そして、再度観に行く。
上映前の今のもっくんの舞台挨拶映像（6分）が見たかったのだ！東京上映、結局1ヶ月くらいしかやらなかったのかなー。
（二回目って絶対見えるものが変わってくる。映画でも何でも。一回目は何を見てたんだろう？くらいに思う。人間は可能性があるな。）
もっくんの涙に気付いた！あとところどころ思ったより演出がフィクションフィクションしてる。題材的にかもしれないけどマンガっぽいCMCMしてるといってもいい。（キンチョーの数々のやつやリハウスガールのCM集とか田中裕子と長塚京三のサントリーオールドとか見といてもいいかもしれないぞ）今回上映の鑑賞二回目はなんかかなり演出を感じたかも。ドキュメンタリーというよりもね。見え方が違うものだね。
ってか原一男めっちゃ出てるね。ワンカットだけじゃないのね〜。わたしの元上司も出てるらしいけどどこに出てるかよくわからなかったな。（たぶん冒頭の編集者かな）
…桃井かおりと阿部サダヲのくだりで毎回泣きそうになっちゃう。
そして、いわゆる「負けたひとたち」（売れなかったひとたち）をメインに据えてるのが、この映画のキーであり、輝きであり、やさしさであるのかなあ、とか思ったね。いや、勝ち負けじゃないんだけどね。。なんていうのかねえ。。
DVD欲しいな……
