カレン

モーリタニアン 黒塗りの記録のカレンのレビュー・感想・評価

3.9
2001年、アメリカの同時多発テロに関与したとされ逮捕されたモハメド·ウルド·スラヒ。
グアンタナモ基地に収容され無実を訴え続けるもかなわず、14年も拘束され続けた。
正義の国、司法の国と信じていたアメリカに裏切られ続けたモハメド。

アメリカの法は彼を守ってはくれなかった。
起訴も裁判もなく拷問で自供を引き出そうとする。
時代は中世かと思わせるような目を覆うばかりの処遇。

テロの犯人を特定するためなら何でもするアメリカも、あのときは狂っていたのかもしれない。

収容されながらもアメリカ政府を相手取り、裁判を起こし、手記を執筆した執念。
それを助けた弁護士ナンシー·ホランダー(ジョディ・フォスター)初めとする人々。

あのテロの犠牲になった人々や残された家族の恨み。
犯人と間違えられ不当に逮捕、拷問を受けた人々の苦しみ。

私はこの映画を観ている間、怒りよりも人間としての恥ずかしさがこみあげて仕方がなかった。
愚かな人間。

憎しみの連鎖。

本当に恥ずかしい。
カレン

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