2001年、アメリカの同時多発テロに関与したとされ逮捕されたモハメド·ウルド·スラヒ。
グアンタナモ基地に収容され無実を訴え続けるもかなわず、14年も拘束され続けた。
正義の国、司法の国と信じていたアメリカに裏切られ続けたモハメド。
アメリカの法は彼を守ってはくれなかった。
起訴も裁判もなく拷問で自供を引き出そうとする。
時代は中世かと思わせるような目を覆うばかりの処遇。
テロの犯人を特定するためなら何でもするアメリカも、あのときは狂っていたのかもしれない。
収容されながらもアメリカ政府を相手取り、裁判を起こし、手記を執筆した執念。
それを助けた弁護士ナンシー·ホランダー(ジョディ・フォスター)初めとする人々。
あのテロの犠牲になった人々や残された家族の恨み。
犯人と間違えられ不当に逮捕、拷問を受けた人々の苦しみ。
私はこの映画を観ている間、怒りよりも人間としての恥ずかしさがこみあげて仕方がなかった。
愚かな人間。
憎しみの連鎖。
本当に恥ずかしい。