てっぺい

コンフィデンスマンJP 英雄編のてっぺいのレビュー・感想・評価

4.0
【ミルフィーユ映画】
一つの真実に辿り着くまで、何度も何度も見ている側の認識を覆される、まるで騙しのミルフィーユ。映画が本当に楽しいと思える一本。過去作のあの登場人物も、確実にそこにいることを感じさせてくれる。

◆トリビア
○竹内結子と三浦春馬の訃報を受けて、本作で予定されていた脚本が全て書き換えとなった。(https://taishu.jp/articles/-/98497?page=1)
○新キャストとして起用された城田優と生田絵梨花は、三浦春馬と大きな関わりを持つ人物。(https://news.nifty.com/article/entame/showbizd/12156-1328459/)
〇五十嵐を演じる小手伸也が、本作で歌手デビューを果たす。劇伴を担当する「fox capture plan」とコラボし、劇中の重要なシーンで登場する楽曲「鳥獣戯画」を歌い上げる。(https://eiga.com/news/20211213/4/)
○ 撮影はマルタ島および和歌山県のポルトヨーロッパで行われた。(https://ja.m.wikipedia.org/wiki/コンフィデンスマンJP)

◆概要
テレビドラマ「コンフィデンスマンJP」の劇場版第3作。
【監督】田中亮
【脚本】古沢亮太
【出演】長澤まさみ、東出昌大、小日向文世、江口洋介、広末涼子、松重豊、瀬戸康史、真木よう子、城田優、生田絵梨花、織田梨沙、関水渚、石黒賢、高嶋政宏、生瀬勝久、角野卓造
【主題歌】Official髭男dism「Anarchy」
【公開】2022年1月14日
【上映時間】127分

◆ストーリー
かつて悪しき富豪たちから美術品を騙し取り、貧しい人々に分け与えた「ツチノコ」という名の英雄がいた。それ以来、当代随一の腕を持つコンフィデンスマンが受け継いできた「ツチノコ」の称号をかけ、ダー子、ボクちゃん、リチャードの3人がついに激突することに。地中海に浮かぶマルタ島の首都で、街全体が世界遺産に登録されているバレッタへやって来た彼らは、マフィアが所有する幻の古代ギリシャ彫刻「踊るビーナス」を手に入れるべく、それぞれの方法でターゲットに接近。そんな彼らに、警察やインターポールの捜査の手が迫る。


◆以下ネタバレ


◆ミルフィーユ
視点が変わる章立て構成で、次第に明かされ近づいていく真実。見ているこちらが何度も何度も騙されたと気づく連鎖は、まるで騙しのミルフィーユ。章ごとに次章への伏線もあり、一つ一つの疑問点が心地よく解消されていく。他の作品に比べても、本シリーズ過去作に比べても比にならないほど練られた脚本だと思った。これを面白い映画と言わないのなら何が面白い映画なのか。今年の年末年始は映画がホントに豊作。

◆シリーズ愛
シリーズ毎に増えていくキャラクター。ドラマシリーズで登場したキャラ達も(広末涼子演じる波子、石黒賢演じる城ヶ崎、そして今回は山田孝之演じるジョージ松原まで笑)登場。前作前前作で登場したモナコとコックリもきちんと存在感があった。そして三浦春馬演じるジェシーと竹内結子演じるスタア。画像や過去映像で登場する予想を覆し、ジェシーはしっかりあの小屋のメイドを落とし、スタアもしっかりあの場にいた。とてもニクイ演出だったと思う。全ては同じ製作スタッフが全作を手がけているからこそ。シリーズ愛、キャラクター愛に溢れている作品だった。

◆注目キャラ
個人的には、江口洋介演じる赤星がマルセル真梨邑から髪を掴まれ、食皿に叩きつけられるシーンにヒヤヒヤ。江口洋介というもはや大御所の扱い方と、ヤクザのドンとしてのキャラが回を追うごとに五十嵐化しているような気も…また、今回の“ジャッキーちゃんを探せ”は少し難易度高めだったが笑、マルセルへの怒りに酒をあおる丹波の後ろでしっかりカンフーしていた笑
阿部寛はどういう存在?情報求む
とにかくこうして無駄遣いするキャラもあれば丁重に扱うキャラもあり、その意味で本作の至る所に遊び心が散りばめられて、本当に飽きない秀作映画だと思う。

◆伏線
まさかのエンドロールで本物のマルセルと偽物が徒党を組む伏線。ロマンス編は約30億、プリンセス編は約40億の興収を上げているそうで(https://eiga.com/news/20220113/3/)、邦画として次回作を作る実績は十分。MCUではないが、次回作への伏線をミドルクレジットで入れるまでに本シリーズの功績が肥大化している結果だと思う。次回作にも是非期待したい。

引用元
https://eiga.com/movie/94338/