HicK

コンフィデンスマンJP 英雄編のHicKのネタバレレビュー・内容・結末

3.9

このレビューはネタバレを含みます

《レイヤー構造が面白い。ただ、さすがにややこしい 笑》

【更に複雑、更に面白い】
3作中、1番複雑。多数の勢力とそれぞれの目線。複数のレイヤーが重なっている。種明かしの爽快感は1作目に匹敵するほど高い。切り替わるたびに新たな発見が加わって面白かった。

【キャラクターたち】
シリアスなリチャード良かった。逆に、ボクちゃんの演技は今作特に見せ場を作り過ぎてツラい。

瀬戸康史のコスプレイヤー用のカラコンはどんな意図か分からず不自然。また、彼の演技も初めから怪し過ぎて、もう少し抑えてほしかったなぁ。

1作目の竹内結子&三浦春馬、2作目のビビアン・スーたち、と比べてしまうとゲストキャラの魅力は低かったかも。城田優と生田絵梨花が好演してただけに、コマ要因だけでは無くドラマも見たかった。

山田孝之、「仕事選んだ方がいい」
その通り 笑。

【ツッコミたい】
最後の家すり替えはぶっ飛び過ぎてる 笑。設計図あっても内装わかんねーだろ 笑。

【その他、ちょっと色々】
複雑すぎて、これは成立してるのか?無駄なシーンなのでは?など感じる場面も多かった。

ボクちゃんとマルセル組以外全員グルなのに、両者が居ない時にまで嘘を演じているのがおかしかった。映画を見る観客のためだけのメタな演出でもあり、ちょっとむず痒い。

麗奈誘拐の際、本来一緒に行動しないはずの3人(小日向・松重・ダンテ)の共演シーンが説明無しに挿入され、かなりモヤモヤした。最後の種明かしで解決するが、話を追っている最中では説明が無く珍しく不自然なシーンだった。

麗奈が心肺停止のシーンで、心臓発作はダー子たちが仕掛けた嘘なのに、蘇生を担当する医者たちは敵対するマルセルの仕込みって成立する?

【総括】
レイヤー構造がとても面白く、脚本につくづく関心。こんなに凝ったストーリーをコンスタントに考えつくなんて脚本の古沢氏はすごい。ただ、一方で複雑になりすぎて、これは成立してるのかどうか、という「ん?」がシリーズ1多い作品でもあった。
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