実話。タイトルからして覚悟して観なくてはと思う。ホロコーストの映画は多かれ少なかれ目を覆いたくなるようなシーンはあるし、アウシュヴィッツ収容所を描いてるとなればそのシーンは特に恐ろしいだろう。4か国合作、94分という短さが気になった、この尺でどう描いていくのかなと。実際、始まったらいきなり計画の実行。その計画自体が分からない上に、登場人物の説明がないから、こちらが感情移入が出来ないで進んでいく。観ているうちに分かるよ的な展開はホロコーストの実話を描くにはどうだろう?淡々と進んで行くのを淡々と観ることになる。
カメラは時に下から逆さまに、まあこれは実際にそう見えるから分かるし直視が辛いから効果的だった。でも逃走シーンでは斜めやら横やらグルっと回るやらのカメラが、臨場感をアップさせながらもこちらは酔ってしまった。これに似たことがあったなあと思い出したら『サウルの息子』だった。偶然にも同じアウシュヴィッツを描いた作品だった。重くやるせない映画だったが。
94分に全容を入れるとなると確かに押せ押せになるが、どこの部分を重点的に描くかというチョイスが私には疑問を感じた。レポート後は僅かな描写でテロップで説明することになる。結局はアウシュヴィッツでの残虐なナチスの行為に一番尺を使い恐ろしいシーンが目に焼き付いて残るということになるが、それが良かったとは思えなかった。残酷と言うより異常で胸が悪くなるシーン、1人の恐ろしいナチスの姿を何度も描くのは必要だろうか?ドキュメンタリーではない以上は、せっかく好演している主人公2人に焦点を当ててもっと彼らを知りたかったという想いがある。
更にエンドクレジットにはこれはどうしても言いたかったことなのだろうが、このアウシュヴィッツの出来事と肩を並べるにはあまりにもスケールが違う、という違和感を感じてしまった。
こういう実話で残酷な歴史を描く映画を批判するのは情的にし辛い(してるけど😅)ホロコーストでは『シンドラーのリスト』や『ライフ・イズ・ビューティフル』『サラの鍵』など傑作がたくさんあるし、比べるわけではないが、もっと感情を震わせる演出があっても良かったかなと。
12万人のユダヤ人が救われた、という意味がそういうことだったとは!
まだ観てないホロコースト関連の映画を観てみたい。
※おやつはローソンの新しいスイーツ『台湾カステラ』カステラはふわふわで美味しかったがクリームがイマイチ。洋梨の紅茶と。
※夕飯はラザニア。寒くなって来ると作る料理。ミートソースとホワイトソースはたくさん作って冷凍しておく。交互に重ねてチーズたっぷり。ブロッコリーのサラダ、コンソメスープ。パンはフォカッチャを。