Ayu

アメリカン・ユートピアのAyuのレビュー・感想・評価

アメリカン・ユートピア(2020年製作の映画)
4.0
2019年にブロードウェイのハドソン・シアターで上演されたミュージカルとも舞台とも違うライブパフォーマンス。2019年の9月にニューヨークに一人旅に行きジェイク・ギレンホールの舞台を最前列で観た劇場でもあり、劇場で本作のポスターを眺めながら「スパイク・リーが絡んでるんだ、へー」となんとなく頭の片隅に残っていたので鑑賞を決意。

そもそも私は音楽の興味範囲にめちゃくちゃ偏りがあり、デイヴィッド・バーンとトーキング・ヘッズの曲を一切予習せずに行ってしまったのは観終わった今軽く後悔している。とにかく終始知らない曲がばんばん流れ続け、タイトル名と訳詞は出るものの特に説明もなく進んでいくので冒頭は置いて行かれたけど、終盤のラスト2曲がアレンジもめちゃくちゃ良くて何故か泣けた。ジャネール・モネイの曲に凝縮されたBLMや投票に行くことの大切さなど、社会的なメッセージ性もしっかりありエンターテインメントとのバランスが良い、107分があっという間。

デイヴィッド・バーンに対する思い入れ(と知識)がないので彼のことはよくわからないが、パーカッション部隊がいろんな楽器を持ち替えながら時には歌い踊る姿がとても良かった。バンドメンバーそれぞれの立ち位置や振り付け、ライティングの調整がとても細かくて、グルーヴを大事にしつつも緻密に計算されているショーだと感じた。お客さんも皆とても楽しそうでこちらまでニコニコしてしまったな。
Ayu

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