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アメリカン・ユートピアの10000lyfhのレビュー・感想・評価

アメリカン・ユートピア(2020年製作の映画)
3.5
デヴィッドバーンのライヴのドキュメンタリ。アンサンブルはバーン含め 12人で、バーン (vo)、ダンサー/vo*2、g、key、b、Perc*6。音楽のみに関して、バーンのヴォーカルが個人的にあまり聴き心地のよいものでなく、ずっと聴かされるのは辛かった。パフォーマンスアートとしては、よくコレオグラフィされた群舞は見事。バーン自身が言及の「全員がケーブル無しで動ける」バンド全体がダンスというコンセプトの実現は、本作の最大の評価ポイントだろう。映像は、舞台がそうだったのだろうが、青味がかった照明で統一され、硬質で沈静感ある美しさ。メッセージ的には、成長に伴う脳の神経コネクションの喪失とその修復を人間関係になぞらえる、という話に始まり、移民国家としての誇り、BLM 支持(キャパニックのニーダウンの模倣から、ジャネールモネイのカヴァーで暴力の犠牲となり若くして殺された黒人の名前の連呼まで)、そして明示的な投票促進まで、それなりの影響力を持つアーティストの真摯な表現に、敬意と感謝を表したい
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