ぬーたん

クライ・マッチョのぬーたんのレビュー・感想・評価

クライ・マッチョ(2021年製作の映画)
3.2
イーストウッドの遺作になるかもしれないと思い始めてから劇場に足を運んできたが、これは行かなかった。だって、それから結構作品が沢山生まれたもんね…長生き&精力的なクリ親分には感服するばかり。ストーリー的には『グラン・トリノ』に近いのかな?と観始めたら、大分違った。トリノでなくトリは出たが!トリがラストのトリでいい仕事したな。
いきなり登場から親分、さすがに老いた。背中は『運び屋』でも曲がっていたが、歩き方というか股関節が大分ガタが来てる。これでカウボーイ、ロデオとは!車の運転すら、観ていて辛い。何だろう?まだまだ若い、とはちっとも思えないし、老いてなお毅然としてたり色気があったりというそういう魅力もない。90歳という年にはこの役は重かった。例えば、グランのような頑固ジジイとか孫や家族とのアレコレとかを描くファミリーものなんかなら、良かったかもしれないが。ただ、親分の老いを確認して、時代の終わりを感じただけだった。
それはともかくも、内容がないよう!どこに感動しどのセリフに共感するのか?淡々とそれでいて全く前に進まず、早く行けばいいのに、メキシコの街で女性に出会って老いらくの恋。いやだ~あの人の傍に居たいの。みんなに頼りにされたいの。馬を上手く扱えるから観ててね。なんていう親分は軟弱じゃ。じゃじゃ。じゃじゃ馬。ロデオ宜しくのシーンももち吹替えだろうし、教えるシーンも手が遅くて思わず頑張れと言いたくなった。そんなクリ親ビンの姿を見たくない、という複雑な気持ちなんよ。
ダンスシーンは老人施設のイベントで介護士と踊ってるみたいな、足がもつれて転びそうな。ごめん!いや好きなんだイーストウッド御大が。好きゆえに悲し!
その他のキャストも特にこれと言って光らない。何とも残念な映画。シュワちゃんならどうだったんだろう?と想像してもこの脚本ならダメだったろう。でも用心棒を殴ったりアクション的な部分で見せ所は作れたかもしれない。
出演作としてはこれがラストだろうけど、監督としてはもう1本位観てみたい。というか今作が遺作にならないことを望むよ。
親ビン加点+0.2でもこんな点数。
※おやつはサンドイッチケーキとチーズケーキ。お取り寄せしたけど6種類とも美味しくてびっくり。
※夕飯は大きな油揚げの中に挽肉を詰めて焼いたもの(名前知らん)甘辛タレで。この揚げが美味しい。スパゲティサラダ、長芋の出汁漬け。
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