「一見悪い人に見えるけれど、でもみんな根はいい人。悪い人にも理由があるんだ」という少年漫画でよくありそうな性善説で作られるホラー映画の何と面白くないことか。
ここは俺に任せて先にいけ！みたいなのは漫画だから面白いのであって、頼むからCUBEでやらないでくれ。制作陣はきっと、悪意なくリメイク前の本家の不穏さを台無しにしたのだろう。この甘っちょろい感じ、一周回ってなんとも日本らしいリメイクの仕方なのかもしれない。
後は「主人公が自殺した弟を救えなかったトラウマを克服する」という謎の追加要素。物語のスパイスにもならないし主人公に共感もしないし、強いメッセージ性も感じない。あとその自殺した様子を映像で見せるのがダサすぎる。”自殺の様子がプロジェクターで壁に投影されている”みたいな 謎演出あったけど、それって誰がカメラで撮影していたの？？
豪華キャストのはずなのに、とにかく突っ込みどころが多すぎて見るのがつらかった。
あとCUBEのメンツが一人、子供に変更されていたが「子供が殺されるわけがない映画」という予測は見事に裏切られなかった。ホラー映画がそんな安心感をあたえてどうするんだよ……！
