ベビーパウダー山崎

アンラッキー・セックス またはイカれたポルノのベビーパウダー山崎のレビュー・感想・評価

3.0
モザイク無しで陰茎のアップからフェラチオしての生本番。教育(文化)とセクシャルにまつわる映画で、初っ端からドギツい性行為を映して見る者にショックを与えてやろうとの野心満々は幼稚な思考。本物の狂った表現者はここまで露骨に映さない、その切り札を秘めながらもっとネチネチ責めてくる。俺はラドゥ・ジュデ映画には好意的だけど、とても真面目な作家が「社会はダメになる一方だしふざけないとね」みたいな喜劇はつまらない。インテリのジョークは犬も食わない。ドラマで説教を挟む三話構成も卑しく見える。一話目のどの状況でも自分を正当化する大衆の厭な感じは悪くない。ジュデが真剣に人間の愚かさと残忍さに迫る映画を見たい。三つ用意されたエンディング、最もデタラメな三つ目はなんとなくジョン・ウォーターズ映画ぽかった。