【全人生で一番、展開を予想することが無駄な映画だったよ】
ジャンル：アリ・アスターの、コント『こんな人生は嫌だ』
何故、展開を予想することが無駄かって？誰も想像できないくらい変な映画だからさ。HA HA HA HA！
はい、もう訳がわかりませんでした。何が起きているのかは理解できるのです。しかし、どういう文脈でそこに至っているのかが皮一枚で繋がっているような、そうでもないような。何故そこに必然性があるのか、それとも偶然の連続なのか。私は、映画とは、何かの答えや気づきを得られるもののように捉えていましたが、『Q. 人生とは何か？』『A. わからない』ということを見せつけられているかのような、不思議な感覚に苛まれました。
本作の鑑賞を惜しむらくは、アリ・アスターリテラシーの低い上映回で鑑賞してしまったことです。きっと、家で独りで鑑賞した方が、笑い転げられて楽しかったであろうとさえ思うほどに、お行気よく馬鹿げた映像を見つめる劇場内に、些か引いてしまいました。上映開始から2時間を過ぎたあたりでしょうか、怒涛のように押し寄せるツッコミ待ちとしか思えない展開と、笑い声を殺す私。「あぁ、ここではなく、間もなく閉館してしまう、あちらの劇場に足を運ぶべきだった」と、途方もない後悔の念に包まれました。
ベッド上の、そっちかーい！なシーンなんて、何に幾らかけてんだよと思って腹が捩れたのに、笑い声ひとつ聞こえないなんて狂ってるぜ。
皆様、鑑賞なさる際は、ディープな客層が集まるであろう劇場の、良き時間帯をお選びください。
余談
パンフは、まぁまぁでした。
補助線にはなります。
