yumiko

ノーカントリーのyumikoのレビュー・感想・評価

ノーカントリー(2007年製作の映画)
4.0
以前から書いたレビューは、あまりにも乱暴だったので観直しました。

圧縮空気を噴射する機械を持った男と、大金を見つけた男と、地元保安官のお話。なんの説明もなく始まり、登場人物の行動や会話だけで、だんだん状況が見えてくるのが、ほんと好き。

あまりにも最初説明がないので、一度寝落ちしたことがあるのは内緒。そう、音楽もまったく使ってない。坦々淡々とすすむ。

でもね、圧縮空気を噴射する機械を持った男は強烈。ハビエル・バルデムの濃〜い顔にあのおかっぱ頭は、それだけで強烈なのに、狂気に満ちたというか、まさに麻薬も金も超越した信念をもつ、別次元の恐ろしが加わり、トラウマ級。

大金を手にした男はジョシュ・ブローリン。こちらも恐怖に負けず、お金を持ち逃げしようとする頑固さはハビエルに勝るとも…劣るなぁ。いや、勝てないでしょ。

そしてまた、全く別の次元からことの流れを見ているような、トミー・リー・ジョーンズ。諦めモードなのか、あまりの凶悪事件にドン引きしてる。

結局、誰が逮捕されて、誰がお金をゲットして、みたいな結論でないところがまた、良い。コレが一番良い。見せてないシーンたくさんあって、でもなんとなく何が起こったかはは察することができて、また、面白い。

そして、コーエン兄弟が好きなのかわからないけど立てた時に上が開く黒いブリーフケースに札束が入ってるの。「ファーゴ」の時もコレだったな。コレといえばコーエン兄弟みたいなのが私の中にはある。

もー。圧縮空気を噴射する機械、怖すぎる。
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