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コーダ あいのうたの10000lyfhのレビュー・感想・評価

コーダ あいのうた(2021年製作の映画)
4.5
聴覚障害のある一家に障害なしで生まれ、家庭事情に悩みつつも、歌の才能を伸ばし道を切り開く少女。笑って泣ける青春/家族/多様性ドラマ映画。個人的に、音楽高等教育を受ける機会に恵まれ、曲がりなりにもミュージシャンを自称し続けている者として、才能が翼を得る過程が他人事に思えず、涙が止まらなかった。そして、静寂のパワフルなコンサートシーンから受け取った思いを大切に、これまで考える機会のなかった、ミュージシャンとして聴覚障害を持つ人とのコミュニケーションについて、今後、向き合って生きてゆきたい。ギャングスタラップからクラッシュ、謎バンド The Shaggs まで多岐にわたる楽曲引用、マイルズやヴィラロボスという人物名、クリムゾン Tシャツまで、監督らの音楽愛の広さと深さも響く(主題とは別に気になったのが、漁獲可能量の行政側の管理を「悪」とする描写。漁業従事者として自然な感情だろうが、環境と生活、両方の視点で政治的解決すべき話で、本作では避けるのが妥当なトピックだったと思う
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