短編実写映画賞受賞作品。
これまた面白い(interestingの方)映像だったなぁ。
またタイムループものか、、と正直思わなくもないのだけど、本作の場合は"一向になくならない差別の連鎖"を"一向に抜け出せないタイムループ"に上手く重ね合わせている訳で、ものすごく皮肉が効いた仕上がりになっていて純粋にすごいなと思った。
エンタメ性の中に鋭いメッセージが隠れている。
BLMを扱った作品は沢山あるけど、このようなアプローチの仕方は斬新で面白いと思った。
愛犬が待つ自宅に帰りたいだけなのに、どうしたって白人警官に殺されてしまう悪夢のループから抜け出せない主人公の黒人男性。
途中、上手く攻略したかと思わせて……のシーンがあるけど、現実だってきっとそう。
話し合いを経てその時は分かり合えたと思えても、結局差別は根深く、一朝一夕に解決できる問題ではないということを強く思い知らされる。
"I can't breathe."の台詞が重く響く、、
最後のエンドロールまで強い印象を残す、素晴らしい作品だった。