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風音(ふうおん)
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『風音(ふうおん)』に投稿された感想・評価

かなり昔に鑑賞。まるで晩年の黒澤明の劣化コピーみたいな映画である。俗に言う「良識的」日本映画のダメな要素がたっぷりと詰まっている。

現代の沖縄を舞台にした、戦争の傷痕を描いたヒューマン・ドラマ。たしかに画は美いが、肝心の内容は真面目くさってるだけで説得力皆無。全体的に批評家ウケを狙ったような空々しい演出なのが気になる。

個人的に黒木和雄とか東陽一とか、いわゆるお利口さん監督の作る反戦映画はどうも受け付けない。テーマの重厚さとか律儀さとか、この際どうでもいい。有名な映画祭で賞を獲ったから何だと言うんだ?

沖縄現地に根差す人間関係とか、子供達とか岩間とかそういった比喩表現には惹かれるが、はっきり言って完成度は『八月の狂詩曲』には遠く及ばず。無駄に風格漂う作りが却って鬱陶しいだけの代物だった。
4.0
わりと説明的なセリフ中心に話が進んでいく映画。
その点、紋切型を超越する映像を求めているタイプの映画ファンには合わないかもしれないが、僕はむしろ「外枠」を作ることに徹して、内側(=沖縄の具体的な「歴史」「自然」「生活」のリアリティ)にあえて踏み込まない撮り方に、好感をもった。沖縄を舞台にしながら、わかったふりをしない慎ましさがあって、ありがちな観光映画になっていない。

ただ、そうは言っても、全体として過去を美しく「清算」する映画に見えてしまう側面は否定できないと思う。しかし、問題が終わっていないことは、原作者目取真俊の小説作品、また、彼が行っている現実の闘争を見ればわかる。目取真俊の小説はほんとうに凄いのでおすすめです。
頭蓋骨を通り抜ける風の音が機微に触れる。ヤドカリと光石研が恐い。

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