空海花

ひまわりの空海花のレビュー・感想・評価

ひまわり(1970年製作の映画)
3.8
私もやっと久々の映画館に行きました!🏃
1本目はどれにしようか迷って、恋愛名画をセレクト。
名作ですが初見でした。
50周年HDレストア版。
オリジナルのフィルムは消失してしまったようですね。
この3度目の修復は日本で行われたとのこと。
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ヘンリー・マンシーニの哀しい音楽と
一面に広がるひまわり畑
これを見ただけで満足できる。
ソ連の風景や街並みも良かった…

名優ソフィア・ローレンとマルチェロ・マストロヤンニ。
激しく強く愛し合う二人。
こんなふうに恋愛するのは
今だと少し気後れしてしまう。
恋愛は激しく燃えると、
焦がされるのが自明の理。
若い頃観ていたら、インプットされてしまいそう。
戦争がどうすることもできないところまで
二人を引き裂く。

それでも彼女がこうしていたら
あるいは彼がこうしていたら
もう少し運命は変わった。
と思ってしまうのも事実。いや野暮か。

現代だったら、もっと違うのだろうな。
ただ、どんなに気の強い彼女でも
それを越えない意志は美しい。

ひまわりの神話を思い出す。
ひまわりは太陽に向けて大輪を咲かせる
明るさに満ちた花だ。
太陽神アポロンに寵愛されていたクリュティエ
しかし太陽神アポロンは別の女性と恋に堕ち
クリュティエは激しく嫉妬する
相手には罰が与えられ、息絶えてしまう
アポロンは怒って、彼女のことを許さない
クリュティエはそんな彼をただ見つめ続けるのみ
そして彼女の身体はひまわりの花になる🌻

神話は物語の基本形なので
それが当時のイタリア、そしてロシアの背景に現出したのか。
女性同士の対峙が胸を打つ。
神話ではなく、これは映画だから。

考えてみたら、
イタリアは太陽のイメージだし
雪のロシアの国花がひまわりで
そして、ひまわりの花の下には…


2020劇場鑑賞No.69/total78
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座席が1席間隔で空いているのかと思いきや
隣3席も空いてました。
正直、久々の映画館は上映前の予告編で泣きそうでした。笑
今日は天気が良くて外を歩くのが気持ちよかったな😆☀️
出られてよかったです。
空海花

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