さよこ

べイビーわるきゅーれのさよこのレビュー・感想・評価

べイビーわるきゅーれ(2021年製作の映画)
5.0
🎊祝!続編決定ーーーーー!🎊

【可愛い!楽しい!格好良い!!!】
SNSでファンアートがプチバズりしてて気になってた映画。ファンアートの通り、とってもキュートな殺し屋バディでした!🔫


①コミカルなセリフと動き
殺し屋ふたりの掛け合いが楽しくて、くすくす笑いっぱなしだった。コミカルな動きも、気だるげな会話も妙にしっくりきて、全然わざとらしくない。彼女たちにとっての日常を自然に切り取ったような空気感で二人のイチャイチャが観れて楽しいw そのノリの良さから、てっきり漫画が原作かと思ったら、原作ナシと知って驚いた。漫画化やアニメ化もいける気がする…!

②不器用なふたり
あくまで笑えるシーンとして描かれてはいるけど金髪ガールはがちがちのコミュ障だし、黒髪ガールは慌てんぼうで終始バタバタ、衝動性がコントロールできていない。それぞれASDとADHDの特徴に極似してる。殺し屋は非日常だけど、ふたりの性格や不器用さは社会と接点を持つ人々にとっては普遍的なテーマだったりするので、非日常と日常のMIX加減がとても良かったし、職場でミスしたり人間関係がうまくいかないとか思ってる人の心にぶっ刺さると思う。

③音楽
音楽の入れ方が最高に格好良くて、時にロックに、時にキュートなBGMが流れて、どの曲も入から出までストーリーやカット割にぴったりだった。特に○○が○○に誘拐されてたシーンではBGMにボイパ(楽器使わずマイクパフォーマンスだけでリズムとるやつ)が流れ、心拍数の早さを連想させるような演出で格好良かった。たぶん他の音楽ではこうはならなくて、ボイパだから不規則にテンポを落とす生っぽさが出せたんだと思う。使い方が凄く上手。

④アクション
金髪ガールを演じる伊澤彩織さんは本職がスタントアクターで、役者さんたちの代わりにアクションをするスタントマン(いわば裏方)。女のコのアクションは映画でもドラマでもカメラやカット割で迫力出したり誤魔化すことが多いなか、彼女の場合は1カットが長くて格闘シーンの迫力が凄い。体幹どうなってるの!?と聞きたくなるような体勢からアクションをバシバシ決めて格好良い。何かの賞に引っかかってほしい!!!これからも裏方だけでなく表の演者として活躍してほしいと思いました。

⑤その他
・パンフレットは写真多めで可愛い&格好良い。ずっと眺めていられる。眩しい。尊い。

・随所に小ネタが満載。黒髪ガール役の髙石あかりさんが過去に演じた鬼滅の刃の禰豆子ネタが1-2秒流れたし、瑛人『香水』の歌詞のままドルガバの香水のせいで○○という展開も笑った。

・金髪ガールが両手広げて引っ張り起こして?の仕草めちゃ可愛い。女のコに甘える女のコほんと可愛い。コミュ障なだけに可愛さ増し増し!!!

・社会に馴染もうとさせる殺し屋事務所に対して、対峙する組長のほうが「多様性の時代だな」と平均的な生活を押し付けない考え方でコントラストが効いてて面白かったし、多様性を認めた果てが組長のクセの強さに繋がるのかなと思った。

・対峙する組長がたまに良い事言うんだけど、基本は奇天烈な言動が多くてちょっと浮いてた。この人にみんな付いていくかな〜?と少し説得力に欠けたのでその分星を減らしてます(余談ですが組長を演じてるのが凝ったメイクした原田龍二かと思ったら別人だったわw 似てるよね…??)

・ベイビーわるきゅーれのファンアート、どれも可愛いからぜひ検索して観てほしい。

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最近やたらと
「好きなことを仕事に」
「得意を伸ばす」
とか、聞き心地の良い言葉がよく飛び交うけれど現実はそれだけで切り抜けることは困難なわけで。他の人が当たり前にできてることが自分にとってはとても高い壁だったと自覚したときの絶望感とか、欠落した自分を認める怖さとか、頑張るってなんだっけ?とか、色々な人生の葛藤を思い出し、そして勇気をもらえる映画だと思いました。大好きな作品です。

何回かリピート鑑賞する予定!🥳

【追記】
その後、TOHO日比谷での1日限りの上映や、池袋シネマロサの最終日で計3回リピ鑑賞!初回で感じた違和感も次第に馴染み、何度でも観たい映画になりました💞4.6→5.0にUPです!
さよこ

さよこ