ツクヨミ

明日に向かって笑え!のツクヨミのレビュー・感想・評価

明日に向かって笑え!(2019年製作の映画)
3.3
田舎一般人が仕掛ける強奪劇⁉︎
2001年アルゼンチンでは金融危機が発生。田舎街に住むフェルミンも例外なくその影響を受け預金を全て奪われてしまうが…数年後に彼は復讐のため立ち上がる。
アルゼンチン発クライムコメディ作品。アルゼンチン版"オーシャンズ11"と言われるだけはあるクライムストーリー。一般人の寄せ集め達が頑張って現金強奪を工夫して企てる展開は微笑ましくもあり面白い。
しかし彼らの強奪行為は単純に犯罪であるのがストーリーを楽しむ弊害となってしまっているかもしれないと感じた。法的には不正なく奪われた現金…彼らにとっては奪われたと感じただろうが世間にはどうでも良いこと。奪った金の使い道が農協開設という一般人レベルなところが、彼らはクライム映画と違い"一般人"だと言うことを明確にする。金を奪った後は普通の人生が待っているということは罪に問われてしまうだろう…そんな結末を予想してしまいあまり乗り切れなかったかもしれない。ハリウッドクライム映画みたいな派手さがなかったのもその要因ではあるが、これはアルゼンチン映画だ…このちょっとゆるい感じが合っている。
そして個人的にオープニングで使われた"美しき青きドナウ"は"2001年宇宙の旅"好きにはビックリでした笑。この曲は後半でも使われているのでどんな使い方をしているかは必見です。
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