フランスの田舎イエールにある人気のないサイコロ城。一方パリのカフェでゲームをしている二人が、サイコロを振って運命を決める。彼らが向かう場所は…サイコロ城。サイコロ城では、幽霊のような男女が現れ、遊んでいる。彼らもサイコロで運命を決めていた…。サイコロ城として登場するヴィラ・ノアイユは、ロベール・マレ＝ステヴァンスの設計で、1923年建造されたモダニスム建築の代表的な作品の一つであった。持ち主のシャルル・ド・ノアイユ子爵は20世紀を代表する芸術家たち、ダリ、ジャコメッティ、マン・レイ、ジャン・コクトー、ルイス・ブニュエルなどが、このヴィラでバカンスを過ごし芸術作品の創作および制作活動に支援しており、その代表作はブニュエルとダリのシュルレアリスム映画の金字塔「アンダルシアの犬」であった。ノワイユ子爵夫妻もシルクのストッキングをかぶり、顔は分からない登場人物として出演している。

https://176.photos/exhibitions/170819/

サイコロで何を決めてたんかさっぱり分かりませんけど、シャイニング的な何が起こるか分からないホラーの類だったのかもしれない。

フィルム自体をいじくる実験映画というより、構図や撮り方で遊んでるタイプの実験映画だった。

• #mappii_shortfilms

飲み屋でマスクを被った男二人がサイコロを振る。出た目によって街へ繰り出すという。サイコロを振る手はなぜか木製のマネキンだ。車からの移動ショット。街並みの撮り方がなんだかエロい。太陽の光線がチラチラ光って艶かしい。城に到着する。そこには水着姿の、これまた全員マスクを被った男女がサイコロを振っている。出た目にしたがって彼らはプールサイドに繰り出す。体操したり泳いだり、ブリッジしたり、ナンセンスな運動が延々と続く。笑いと狂気の入り混じった奇妙な時間。ラストは屋上で例によってマスクを被った男女がバレエのような踊りをして終わる。狐につままれたような衝撃を感じた。果てしなく自由ですこぶるおもしろい。