聖人君主なんてそうそういるもんじゃないし、悪党だってそう。
映画に出てくるヒーローも悪役も、
どこを切り取って描いているかの問題で切り取り方を変えれば立場は逆転する。
人生はちょっとしたことの繰り返しだ。
転落するも好転するも、大きな出来事や先天的な何かがきっかけであることは少ない。ちょっとした何かの積み重ねなのだ。
だから仮に自分が報われないと思っても、
ちょっとした何かの積み重ねで事態が好転することだって十分にある。
諦めることなかれ。
そんなメッセージを感じる映画だった。
出てくる役者がいちいち名演で、息を呑みっぱなしだ。
森田剛は『ヒメアノ〜ル』の怪演も素晴らしかったけど、こちらもすごい。『ヒメアノ〜ル』と違って感情変化の多い役どころだったけど、どのシーンもピタッとハマった表現をされていて、もっともっと作品に出てほしい。
有村架純は手札盛りだくさんで、いつまで観てても飽きない。
若葉竜也出てるって知らないで観たので、とても得した気分だった。流石です。