"You will be found."
うーん、難しい。。
歌も良いし、メッセージ性も良い。
ただ、最後の最後までモヤモヤを抱えながら鑑賞することになってしまった。
他の方のレビューを読む限り、こう感じたのは自分だけじゃないみたい。
テーマが重たいから納得なのだけど、エンタメ性はあまり感じられない、とてもセンセーショナルな作品でした。
物語のキーとなるのは、エヴァンがついた「嘘」
最初はその場を凌ぐための「嘘」だった
それが誰かを思う優しい「嘘」に変わり
いつしか自分に都合の良い「嘘」になっていた…
エヴァンに共感できないわけではない。
だけど後半、彼がどんどん後戻りできないところまでいってしまうのをハラハラしながら観るのはとても辛かった。。
だって、真実を打ち明けるタイミングはいくらでもあったから。
例えば、マーフィー家に食事に招かれたとき
例えば、ゾーイに告白されたとき
例えば、マーフィー家に奨学金の話をされたとき
例えば、アラナに真実を見抜かれそうになったとき
むしろ、よくこれらの瞬間をそんなに葛藤する様子もなく通過できたなと、私はちょっと引いてしまった……
エヴァンが、嘘をついている自分に嫌悪したり、真実を打ち明けるタイミングを伺っているシーンがもっとあれば、また違ったのかなとは思う
あともう一つ違和感を感じたのが、コナーの死に対する人々の反応。
みんな、コナーの死を利用してはいないか…?
そもそもコナーの死がここまでクローズアップされたのも、エヴァンの演説動画がバズったから。
この流行りにみんなが寄ってたかって賛同して、、なんだか偽善者の集まりに思えてしまってちょっとホラーだった…
"コナー"という1人の人間と向き合った人って、どのくらいいたのかな…
だからこそ、エヴァンが真実を打ち明けた後に、コナーについて知ろうと色々調べるシーンにはとても救われた。
ここまで色々言ったけど、もちろん良いところもたくさんあった。
まず、歌がどれも良すぎる😭
ストーリーに引っ掛かりがあっても、歌詞とメロディはスッと入ってきたし響いてきた
日常系の切ないミュージカルだから派手で楽しい演出がほぼない中で、個人的に"Sincerely Me"は大好きでした🙋♀️
エヴァンたちの妄想の中のコナーが楽しそうに歌ったり踊ったりしていて、素直に嬉しかった
例え虚構、嘘の世界だとしてもそれが叶うのがミュージカルだし、ここは唯一楽しかった
あと主演のベン・プラットの歌唱力というか、気持ちの入り具合?が素晴らしかった😭
1人だけずば抜けてた気がする。
ブロードウェイ版もいつか観てみたい…!
エンディング曲の豪華さにもびっくり
サム・スミスにSZA、キャリー・アンダーウッドにDan+Shay、そしてフィニアスにトリー・ケリー
いややばいな、豪華すぎ🔥
そして最後のテロップでのメッセージ。
この作品を観て、救われる人が少なからずいるのだろう
そう考えるだけで、いかに本作が今のこの時代に必要であったか…
"君は1人じゃない。"って言うメッセージはやっぱり素晴らしい。