平和な一時を過ごす悟空であったが、サイヤ人の生き残りであるターレスが地球に攻めてきた。
ターレスの目的は星の生命すべてを絶滅させてしまう恐ろしい実がなる新精樹を植えるため。
これに気づいた悟空たちはターレス軍団と戦うことに。
『ドラゴンボールZ』劇場版第3弾。
今度の敵は悟空そっくりのサイヤ人。
兄弟でもないのに兄貴のラディッツよりそっくり。
ターレスは、悟空と同じくサイヤ人の下級戦士。
サイヤ人の下級戦士はタイプが少なく、それゆえにターレスと悟空は顔が酷似している。
同じ顔をしているということで、ターレス役の声も野沢雅子が担当。
悟空、悟飯、ターレスの三役を演じ分ける野沢さんの演技はまさに圧巻である。
「丁重にお断りする」、「砂漠と化してゆくこの星のど真ん中に、お前の墓を建ててやる」など、悪そうな台詞を演じる野沢さんの声が妙に魅力的。
悟空と同じ顔と声で、戦闘ジャケットを着ているという点では、悟空の父バーダックと設定がかぶっているように感じられるが、違いはある。
バーダックは性格は荒々しいが、悟空の父ということで仲間思い。
それと比べて、ターレスは「純粋悪な悟空」を体現化したキャラクターなのである。
バーダックの隠し子だという噂も・・・
下級戦士なことにコンプレックス持ってそうな台詞がイイ。
その割にはドーピングパワーでかなり強いし、ベジータのやる「弾けてまざれ!」まで使えてしまう有能っぷり。
ブラック悟空とも言うべき純粋悪のターレスがいいキャラすぎるのと、再生能力が無くても気円斬は防げるというシーンがあるのがいい。
【使い捨ての下級戦士】である事に強い劣等感を抱く男。
強さへの渇望は時に悲しく美しい。
それにしても、悟飯の戦闘力10000。
・・・ナッパよりはるかに強いのね。
ピッコロの戦闘力18000。
・・・ベジータと互角。
ちなみに、設定の都合上、ヤムチャ、天津飯、チャオズが生きている(原作、テレビ版双方、公開時期では死亡中)。
よって青年期の悟空、悟飯、クリリン、ヤムチャ、天津飯、チャオズ、ピッコロと、仲間達が勢揃いする貴重な一作です。