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かもめ食堂のionのレビュー・感想・評価

かもめ食堂(2005年製作の映画)
3.9
ずっと浸っていたくなるようなちょうどいい心地のよさ。
穏やかな休日に、ハンモックにでも揺られながらゆったり見ていたい作品。

フィンランドでひっそり営まれる「かもめ食堂」。からっぽだったお店にもだんだんと友人やお客さんが増え、そんな日常をゆるやかに描いた作品。

なんだかこんな人生もあるのかもしれないなあと思うと、自分が必死で社会の歯車になろうとしてるのが可笑しく思えてくる。

みんな何か一つ人生を終えた大金持ちの余生か…?と思うほど穏やかで、ザ・スローライフ…。
若干のご都合主義感は否めないが、それぞれのキャラクターやこの心地よい雰囲気で十分カバーできている。
キャストがもう本当にピッタリ。

特別突飛な何かが起こるわけじゃない。
終始緩やかに展開されていくから、苦手な人は苦手、評価の割れる作品なんだろな。

自分自身もあまりこういうタイプの映画は見ないのだが、忙しない日常の中でゆったりした余裕を摂取できる貴重な作品だと思う。
これは好きだな、なんだか精神安定剤のような安心感がある。

また見たいな。
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