真っ黒こげ太郎

ホラーマニアvs5人のシリアルキラーの真っ黒こげ太郎のレビュー・感想・評価

3.8
ホラーマニアと殺人鬼のバトルロイヤル勃発!?

ぶっちゃけホラーマニアはクライマックスまでお荷物状態だけどな!!!




ホラー映画マニアでホラー雑誌ライターなウザ男のジョエルは、片思いなルームメイトの子がチャラ男と付き合ってるのを目撃。
彼はチャラ男の後を追い中華街のバーに入り、そのまま酔いつぶれてぶっ倒れる。

目覚めると謎の集会が行われて、遅れてきた一人と勘違いされて集会に参加する羽目になる。
だがその集会は、個性豊かな殺人鬼達の集会だったのだ!!!
どうにか殺人鬼仲間のフリをするジョエルだったが、追いかけてたチャラ男がその集会にやってきた殺人鬼で、しかもその男に偽物であることがバレてしまい…。




殺人鬼の集会に紛れ込んでしまったホラーマニアの若者が、アッサリ偽物だとバレて追われる羽目になるサバイバル・スラッシャー・ホラー・コメディ。
例によってGEO先行でリリースされた本作、気になっていた新作映画達と共にレンタル。


邦題からスラッシャー軍団相手にボンクラ青年がホラー映画の知識でどうにかしようとする話かと思ったら、実際メインで戦うのは復讐の為に殺人鬼を葬っていた武闘派の女殺人鬼の方だった。

主人公は物凄いウザいタイプのヘタレオタクで、終盤まで全く役に立たない。
やたらと「タクシードライバーの殺人鬼」を推したり、嘘にウソを重ねてしまうタイプのダメなボンクラでキャラが立ってるのは良かったが、それが本編での戦いで全く役に立ってないのが何とも…。
一応、最終的にはしっかり成長するのだが。
(実際女殺人鬼にもクライマックスまでお邪魔扱いされていた。)

武道派の女殺人鬼がやたらと強いので、彼女が殺人鬼と渡り合う姿は痛快ではあったが、正直、マニアックなホラー知識で戦うタイプのメタホラーじゃなかったのはかなりガッカリでしたね。
まぁ、正直序盤のウザイ感じの時の主人公が活躍されても困惑しそうなので、これぐらいの方が良いのかもしれないけど。

予告から殺人鬼まみれのバーが舞台かと思ってたが、中盤で主人公と女殺人鬼が警察に捕まって警察署に連れてかれてしまうのだが、その辺りで話が停滞してしまい正直かったるかった。
クライマックス直前で警官達(と言っても3人だけ)が殺人鬼に襲われてチマツーリにされるのは良かったが、そこに至るまでが遅いのが残念。


そんな感じで予告や邦題から予想してた内容ではなかったし、お話的には少々「アレ?」な所もあったけど、キャラが立ってる殺人鬼達が入り乱れ、血みどろな大暴れを展開する様はやはり楽しい。

登場人物は、上記した主人公を筆頭に皆しっかりキャラ立ちしている。
全く役に立たなかった主人公も、女殺人鬼の助言をしっかり聞いて勇敢に成長する展開はベタだが悪くない。
女殺人鬼はマトモかと思いきや殺人鬼相手には物凄い容赦ない。w
襲い来る殺人鬼達も早期退場する奴も居るが、皆良い感じにクレイジーな連中揃いで良い。

この手の映画で必要なグロゴアスプラッターもあちこちで展開され、血も内臓も人体も、ついでに吐瀉物も(それは要らんw)飛び交う。
まぁ、描き方はライト目なのでそこまで過激ではないが、スプラッター成分はしっかり補給できたかな。w

お話も上記した通り思ってたのじゃなかったり、停滞する場面もあるが基本テンポは良いし、キャラ立ちした登場人物の掛け合いも楽しく見れる。
主人公が覚醒する展開はベタだけどやはりグッと来るし、血みどろなクライマックスはスリリングで盛り上がるぞ!!!



正直、邦題から連想される程ハジけた内容ではないし、コメディホラーとして期待しすぎると失敗するかもしれんけど、お目当ての血みどろ描写はしっかり拝めたし、血みどろなどったんばったん大騒ぎはやはり愉快だったので、B級ホラー・コメディとしては中々に楽しめました。
こういうジャンルが好きな方なら、見て損は無いでしょう。

それにしてもGEO先行レンタルの血みどろ映画の充実っぷりは改めて素晴らしいですな。
ぶっちゃけ今回借りた血みどろ(だと思う)映画の殆どがGEO先行だし、まだまだ気になる血みどろ(だと思われる)映画のリリースを控えてるので、これからもGEOにはお世話になりそうです。w