またまたピクサーがやってくれました‼︎
13歳のメイリンは、厳格なお母さんの言いつけを守る真面目な優等生。
でも本当は、親友達とバカ騒ぎをするのが大好きで、若者に大人気のアイドルグループ「4★TOWN」に夢中。
そんな姿がお母さんにバレたら大変。メイリンは自分の気持ちをひた隠しながら、日常の生活をやり過ごしている。
しかしある日、メイリンが朝起きて鏡の前に立つと、何と巨大なレッサーパンダになっている‼️
混乱するメイリンを宥める両親、実はメイリンの家系には、ある秘密が隠されていた…
いきなりレッサーパンダになっちゃうって、そんな話あったなぁと思ってたら、あ〜らんま1/2だ‼︎
監督さんはらんまを始め、セーラームーン等、日本の漫画やアニメが大好きだったとか。たまごっちとかね。
日本文化の影響力のなんと大きいことか‼️
主人公のメイリンが魅力的。
可愛いというのではないんですよ、例えて言えば、じゃりんこチエみたいなデザイン(笑)。
でもだんだん可愛く見えてくる不思議。
お母さんの前ではとてもイイ子なんだけど、やっぱり思春期の女の子って、色んなことに興味が出てくるんですよね。
自分の外見とか、そういうものにも敏感になってくるはず。
自分の気持ちを押し殺していたものが表に出てきてしまったり、自分の体臭が気になってしまったり。
そんな思春期の女の子の、自分でもどうにも出来ないぐちゃぐちゃな感情が映像になったのかな、と思って見てました。
また、メイリンのお母さん、ミンのキャラクター。
どこまでも厳しく、過保護が過ぎます。
あとあと考えれば、ずっとメイリンから目を離しちゃいけない、という気持ちがあったのでしょう。
このメイリンとミンの対比も、しっかりと描けていました。
男の子が成長していく上で、いつかは自分の父親と向き合ったり、乗り越えなければならないのと同じで、女の子にとって、お母さんってライバルだと思うんです。
僕は女性じゃないから分からないけど、小さい時に妹と母親の言い争いを見てきたし、今だって娘と奥さんの喧嘩は随分と派手です。
奥さんが娘に何か注意すると、「分かってるよ‼︎」と喧嘩腰、奥さん更にヒートアップ、みたいな。
奥さんから言われると、特に娘はムキになって怒る。
僕の妹もそう言えばそうでした。
お母さんからしてみたら、自分の娘が心配なんでしょうかね…
そういう衝突を避けていた結果、メイリンはレッサーパンダに変身してしまったんでしょう。
果たして、メイリンは普通の女の子に戻れるのか？
終盤の展開は唖然ですが(あの傑作を彷彿とさせるので、個人的に大好きです)、着地点は良かったと思います。
厳格なお母さんに対して、お父さんのジンは、とても優しい。
やっぱり、この関係性がいいんです。
両親がどちらも厳しかったら、子供は何かあった時に気持ちの逃げ場がなくなってしまうと思います。
また、並行して描かれるのが、女の子同士の友情。
メイリンの親友、ミリアム、プリヤ、アビーの4人組。
この4人の仲の良さがよく描けています。
うちの娘がレゴフレンズが大好きなんですけど、あれに出てくる仲良し５人組みたいな感じですね。
4★TOWNのライブに行きたいが為に、お小遣い稼ぎ作戦を決行する４人。果たして、ライブには行けるのか…
見ている間、ずっと娘の姿が重なってしまい。
まだね、うちの娘も思春期っていうには早すぎるし、今は僕に懐いてくれてるからいいけど、いずれはうざったがられるんだろうな、と考えれると、ちょっとゾッとしますね😨
突飛な設定のようでいて、実は身近なテーマを描いていた本作、ピクサーの可能性は無限大だな、と改めて思いました。
