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ブルー・バイユーのたまのレビュー・感想・評価

ブルー・バイユー(2021年製作の映画)
3.0
韓国系アメリカ人が主人公。
韓国系アメリカ人の、ジャスティン・チョンが監督、脚本、主演を務める。

主人公アントニオは妊娠中の妻と義理の娘と、貧しいながらも幸せに暮らしていたのに、ある日突然、市民権がないことが発覚する。
裁判を起こそうにも、巨額な費用が必要だし、認められるという保証もない。

80〜90年代に多く行われた、アメリカの国際的な養子縁組には、きちんとした手続きが行われていないことが多く、多くの人々が家族と離れ離れになっていという現実が描かれている。

韓国に強制送還されても、3歳でアメリカに来たなら、土地も言葉も全く分からない。一体韓国でどうしろというのだろうか。どう考えてもおかしい。

そんな過酷な現実を描いていて、家族が離れ離れになっていくことに怒りを覚える。
アントニオを愛し慕う、義理の娘ジェシーの姿は涙なくしては見られない。

韓国系と言うだけで、差別や暴力を受け、まともな職も得られない現実も見せられる。

ただ、最終的には前夫も協力的になっていたけど、なぜ子供は実父を怖がるのか、元妻は元夫を遠ざけるのか…そこが少し消化出来なかった。

ブルー・バイユーとは、青い入り江のことだそうです。アリシア・ヴィキャンデルが劇中で歌う、歌のタイトルも「ブルー・バイユー」
有名な曲のようです。
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