Jun潤

ジェーンとシャルロットのJun潤のレビュー・感想・評価

ジェーンとシャルロット(2021年製作の映画)
3.5
2023.08.08

(たしか)ポスターを見て気になった作品。
母と娘の姿を追うドキュメンタリー。

ロンドン出身の女優、ジェーン・バーキンの姿を、娘であり女優のシャルロット・ゲンスブールがカメラに収める。
シャルロットの、苗字がそれぞれ違う姉と妹に対する想いを吐露しながら、ジェーンに対して、彼女が抱く夫たちや娘への想いに耳を傾けていく。

ふむふむ、なるほどなるほど、、。
ジェーン・パーキンについてもシャルロット・ゲンスブールについても全く知らない状態での鑑賞だったため、中盤あたりまでは相関図がわからず、ただただ目の前の映像に集中するばかりでした。
しかし徐々に自分の中で人間関係が咀嚼できてくると、複雑な親娘関係の中にあるシンプルな愛情、ジェーンとシャルロットの対話の中から様々な感情が伝わってきました。
この観応えが段々と膨らんでくるのはフランス映画って感じでしたね。

直接的な血縁関係にない姉妹の存在という、個人的にはピンとこない関係性だけでなく、次女であることに対するコンプレックスや、その逆の誇らしさなどは、兄弟姉妹がいる、そんな家族を身近に感じたことがある人にとっても、胸に染み込んでくるのではと思いました。
それは今作の全てではないと思いますが、自分が将来二人以上の子を持つことになる場合の愛情の注ぎ方や、子ども達が親に対して抱くかもしれない想いは果たしてどうなるのか、今は想像もつきません。
親が子に期待する想いだけでなく、子が親からの愛情をどのように受け取るのか、そんなことにまで想いを馳せられる作品。
Jun潤

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